国際シンポジウム「デジタルシティのデザイン」 (2004.12.9)

ユビキタス世界における現実とは何か?

サラ キースラー
カーネギーメロン大学 ヒルマン記念教授

インターネットはこれまで,商業化,業務組織への浸透,モバイル化,現実世界とオンライン世界にまたがる新しいコミュニティ形態の出現,などに首尾よく適合してきた.そして,これらの変化は現実世界とオンライン世界の境界を曖昧なものにしてきた.この曖昧化によって,インターネットの仕組みや文化に対する我々のこれまでの理解が通用しなくなってきており,隅々まで行き渡ったインターネットの力をうまく利用できるような新しいデザインが求められている.

Kiesler サラ・キースラーはカーネギーメロン大学のヒルマン記念教授.コンピュータ科学およびHCI(Human Computer Interaction)が専門.技術のデザインや技術が個人・集団・組織にもたらす影響の解明に行動科学・社会科学を適用.科学的なCMC(Computer-mediated Communication)研究の先駆者の一人.リー・スプロールとともに「Connections: New Ways of Working in the Networked Organization, MIT Press (訳書:コネクションズ—電子ネットワークで変わる社会,アスキー出版)」を執筆.インターネットの社会的側面に関して幅広い共同研究を行う(「Culture of the Internet, Erlbaum」参照).現在は,インターネットの家族に対する社会的影響,異なる専門分野にまたがった複雑な共同作業における諸問題,地理的に分散した科学研究や共同事業(「Distributed Work, MIT Press」参照),情報共有,人間ロボット間インタラクション,の研究に従事.

Conferences
[戻る]