国際シンポジウム「生活世界のセマンティクス」 (2004.12.9)

ユビキタス環境における社会的知識
−人間関係ネットワークと空間の意味記述−

松尾 豊
独)産業技術総合研究所

我々が生活する空間には社会的に共有された意味がある.本発表では,特に人と人との関係,空間の機能という2つの側面に着目し,我々が無意識のうちに理解している社会的関係を獲得し,効果的な情報支援につなげるための研究を紹介する.ユビキタス環境において,ユーザのさまざまな行動に関するデータが得られるが,その行動を理解するためには,背景となる文脈を把握することが重要である.例えば,ユーザの位置が得られたとして,そしてその空間が社会的にどのような意味を持つのかという知識が必要である.また,ユーザがだれといるのか,そしてその人との関係はどのようなものかという知識も重要である.
本発表では,Webマイニングや位置情報の分析を用いて,人間関係の把握する技術,さらに空間の意味を記述する枠組みについて述べる.

Matsuo 1997年 東京大学工学部電子情報工学科卒業
2002年 同大学院博士課程修了.博士(工学)
独立行政法人産業技術総合研究所サイバーアシスト研究センター勤務
2004年 情報技術研究部門勤務
2002年度 人工知能学会論文賞受賞.仮説推論,キーワード抽出,Webマイニング,知識表現などの研究を行っている.
専門分野:Webマイニング ユーザモデリング 推論
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