国際シンポジウム「デジタルシティのデザイン」 (2004.12.9)

郊外での環境学習支援システムについて

酒井徹朗
京都大学大学院 情報学研究科

野外における環境学習支援システムを開発した.PDA,GPS,無線LANを用いたバージョンを京都大学のフィールド科学研究センターの試験地に設置し,若者から高齢者までを含む被験者による実験を実施した.その結果,教育面への評価が高くシステムへのニーズが確認できた.そこで,京都市立稲荷小学校を対象校として,教育現場への適用を試みた.無線LANを利用しないスタンドアロン版をベースに小学生向けにシステムを改良し,「総合的な学習の時間」における校外活動等に適用した.その結果,多数の高学年の児童が様々な学習活動で何の問題なく自由に操作できること,予想以上にその教育的効果や社会的受容度が高いということがわかった.また,教材作成支援や教師支援の機能を附加し,容易に使用できる環境を構築している.ここでは稲荷小学校での実践活動を中心に報告する.

Sakai 1972京都大学農学部林学卒.長野県職員,京都大学農学部助手,京都大学農学研究科講師,助教授,教授を経て1998より京都大学大学院情報学研究科教授,現在に至る.森林管理,生物資源や環境情報の収集分析,野外活動に興味をもつ.日本森林学会,リモートセンシング学会,電子情報通信学会,システム農学会等各会員.農博.

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